Osaka University of Tourism’s
Web magazine”passport”
「passport(パスポート)」は、観光や外国語、国際ニュースなどをテーマに、
大阪観光大学がお届けするWEBマガジンです。
記事を書いているのは大阪観光大学の現役の教授や学生たち。
大学の情報はもちろん、観光業界や外国語に興味のある方にも楽しんでいただける記事を定期的に公開していきます。
エアポートの基礎知識、ひみつ、うんちく大百科
このタイトルは本学のオープン188体育の際、各スタジオに分かれて実施する模擬授業で、私が担当する授業に付けているものです。「日本で一番関空に近い大学」としては、空港の話題を外すわけにはいきません。
授業の最初の話題は、「飛行場」と「空港」の違い。ご存知ですか?
?どちらも飛行機が離発着する場所であるのは同じです。
空港の定義は「空港法」第1章「総則」にあります。
「『空港』とは、公共の用に供する飛行場をいう(第2条)」
「港」ですから、つまり公共用かどうかがポイントで、大富豪がプライベートジェットを飛ばすために自分の庭に滑走路を造っても、それは空港ではありませんし、自衛隊の基地に立派な滑走路があっても、民間航空機が飛んでなければ、空港とは呼びません。
さて、その空港は日本にいくつあるでしょう?これが次の質問です。
?実際の模擬授業では、高校生からいろんな答えが出ます。少ない数で20くらい。多くて100。正解はその多い方に近くて、97です。
この狭い日本に97の空港。多過ぎるでしょうか?諸外国と比べて見ると、アメリカの519や中国の228は国土が広過ぎて参考になりません。似たような大きさのイタリアで36。島国と言う点でも日本と似ているイギリスで49。日本の1.4倍の面積を持つフランスで51。やはり日本の97は多い?
詳しく見てみると、日本の空港97の内、島の空港が36もあるのです。島と言っても、日本自体が島ですが、本州、北海道、九州、四国を除いた一般的な島。船と併せ、空の便が大事な公共交通機関となっています。とはいえ97の内、13の空港はすでに民間航空会社が定期便を飛ばしていません。採算が取れず、撤退してしまったのです。それを考えると、やはり多かったのか?
一番最後にオープンしたのは山口県の岩国錦帯橋空港で、2012.12.3のことでした。空港を新しく作るには膨大なお金がかかります。この岩国の空港は、もともと岩国飛行場と呼ばれて、自衛隊と米軍が共同使用していました(今も使用しています)。そこに旅客ターミナルなどを整備して、空港としたものです。
?今の時代、すでに97の空港がある日本で新たにゼロから空港を作る必要性も財源もないでしょう。
続いての質問は、日本の白地図を出して、「空港のない都道府県」を尋ねます。
97の空港は47都道府県を平均すると1県2つずつくらいですが、空港のない県もあるのです。
?皆さんの住んでいる都道府県には空港がありますか?自分の住んでいる場所については知っているとして、さて他の都道府県は?
実は空港のない県が10府県もあるのです。つまり97の空港は37都道府県に点在しているのです。
?正解は、以下の地図を見てください。
いくつ答えられましたか?
?よく見ると、東京と大阪の周辺に固まっています。この地図からどんなことが分かりますか?
?授業はどんどん進んで行きます。
この続きは、ぜひ実際にオープン188体育に来て、私の模擬授業を受けてください。
?教室でお待ちしています。